『リバイバル-再生』 の作者、きあき秀行です。
前回はこの作品の裏側を書かせていただきます、というところで
終わったと思いますが、今回はそれを書かせていただきましょう。
この作品は完成までに3年ほどの期間が掛かったわけですが、
実は3章目を書いたあたりで次の展開が思いつかず投げ出したものでした。
そんなおり私の母が末期ガンになり、医者から余命2年を告げられたのです。
私は高校時代に、将来は作家になり自分の本が全国の本屋に並ぶんだよ、と
母に夢のような話をしておりました。
その母に親孝行の一つも出来ないでいた自分が、唯一出来ることと言えば、
あの時の夢を実現することだと思ったわけなのです。
それから私は必死に物語を書き続けようと悪戦苦闘したわけですが、
実際それまで小説など書いた経験もほとんど無く、ましてや長編小説なぞ、
簡単に書けるわけなどありません。
何度も中断を繰り返しながら、やっと完成をみたのは母の余命の1年前でした。
書店に並んだ私の本を見て、母のうれしそうな笑顔を今でも忘れることはできません。
そんな思い出のある処女作品『リバイバル-再生』が
今回クリスタルウインドから再出版される機会に恵まれ、
もう一度みなさんに読んでもらえるかと思うと感慨もひとしおです。
前回も言いましたが、この作品のストーリーは面白いです。
文章の稚拙な部分もあると思いますが、新人作家のご愛嬌として、
この作品の世界を感じてもらえれば幸いです。
決して読んで損はさせないものだと自負しております。
忙しい日常のほんのひと時、きあき秀行ワールドを楽しんで下さい。
きあき秀行